雨でも枯れ木に咲かそうティッシュの花 〜2005.09.28〜
 
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【2009.05.26 Tuesday 】 author : スポンサードリンク
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夏の日、残像
やっと草刈正雄のモノマネが、板についてきました。


こんにちは、桃忍者です。


さて、これを読んでいる皆さんにも


小学生時代というのがあったことでしょう。


そして多くの小学生にとって、


夏休みというものはうれしいものである。


2ヶ月の休み、そしてプール教室、


当然のごとく子供の心は躍り跳ねる。


ただ一人、僕を除いて・・・




実は拙者はカナヅチなのである。



カナヅチとってプールほど恐ろしいイベントはない。


「人間は浮くようにはできてないんだよ!」


と半べそをかきながらビート版にしがみついてた


あの頃の自分が、今も走馬灯のように目に浮かんでは消える。


故に1学期最後の日、僕の心には暗雲がたちこめていた。


だが考えていても仕方ない。


落ちこんでいたってプールはひらかれる。


僕は心を切り替え、学校帰りに家の隣の神社で皆と遊ぶことにした。


ほどなくしてTという友達が何かを見つけたと騒ぎ出す。


それは何かの虫のサナギであった。


子供というのは時に残酷なことをする。


僕達はそのサナギが少し汚れているので




水洗いすることにした。




ジャー・・・(水の音)




T 「あっ!」


不注意にもTが指を滑らせ、サナギが排水溝に流れてしまった!


皆はこれに大慌て、なんとかサナギを助けようと試みる。


ちなみに神社のマンホールは一般的なマンホールではなく、


分厚い石でできた蓋状の物だった。


サナギ救出のため、僕以外の皆が


その重いマンホールをひっぱりあげる。


T 「おい!桃!中にサナギがいるか見てくれ!」


僕は言われた通り中を覗く。


桃 「ん〜よく見えないなぁ。やっぱもう救出は無理じゃないか?」


僕は穴から顔を離しながらこう言った。


その次の瞬間


T 「救出は無理かぁ・・・あっ!」



なんと不注意にもTが手を滑らせマンホールを落としてしまう。


イキナリ一人分の力が抜けたことで


他の皆も支えきれなかったのだろう。


空中を舞う石製の分厚いマンホール、


僕はその地面に向かって落ちていくマンホールを、ただ見ていた。


その次の瞬間・・・












桃 「fほいうrごえふぃc!!」




突如、足の先に激痛がほとばしる!


マンホールは僕の足の先にピンポイント落下。


あまりの痛さに転げまわる僕。


そして座り込み、靴と靴下を脱ぎ捨てた。


桃 「お、親指が・・・紫になってる!?しかもなんかでっかい!」


その時の親指の状態のひどいことといったらない。


骨折しているのは間違いなかった。


青ざめた友達は母親を呼ぶため、僕の家へ大慌てで走って行った。


話を続ける前に、ここで1つ補足させてもらいたい。


友達が呼びに行ったといううちの母親・・・


実は彼女は戦後最大級の見栄女王なのである。


「他人にどう見られるか?」それこそが彼女の最優先事項。


世間体だけが全てであり、それ以外のことなど興味なしだ。


それではそのことを理解してもらった上で話の続きを読んで頂く。


さて、友達が僕の家に向かってから5分後・・・



それはやってきた。


神社の入り口に二人の人影が見え、そして迫ってくる。


運動靴で地面を蹴り上げて走ってくる友達、


そしてその横には・・・



赤いハイヒールで
地面を蹴り上げて走ってくる母親がいた。




母 「ちょっと桃すけ!どーしたの!?」


桃 「・・・」


母 「なんかマンホールを足に落としたんだって!?
   

もう気が動転してあたしとんできちゃったわよ!」





マーマ!!!
本当に気が動転している人は
ハイヒールなんて履かないよ!





それに母さんのその格好・・・





どー見ても余所行きじゃねーか!



そうツッコミを入れたいが、ひどい痛みのため何も言えない状態だ。


そして何も答えない僕に母さんはこう続ける。


母 「まぁこんなにはれて!病院、早く病院に行くわよ!」


よかった・・・


とりあえず救急車やらタクシーやら呼んでくれるんだろう。


僕はそう思い安心した。


そして安心して気を失いかけたその時・・・





バチーン!



何かが僕の顔をひっぱたいた。


母 「こら!なに寝ようとしてるの!!!」


桃 「は!?もしかして今ひっぱたいた!?」


母 「当たり前でしょ!早く一緒に病院いくのよ!」


桃 「いや、だから車が来るまで待とうかなって・・・」


母 「馬鹿なこと言わないで!走っていくに決まってるでしょ!」


桃 「!?・・・走って!?」





嗚呼、この人は何を言ってるのだろう?


おかしいじゃないか。


右足の親指を骨折している1人息子に


走って病院まで行けなんて。


本当にそんな人間がこの世にいるのだろうか?


いや、真に残念ながらそんな人間が




目の前にいる。


これが現実ってやつなのだ。


もはや親指の痛さよりもこの状況に泣きそうな僕は


ゆっくりと腰を上げて、ぺたぺたと歩き出した。


後ろを振り返るとなぜか友達が泣いている。


きっと足の指を折ってるのにもかかわらず


無理やり歩かされている僕に同情したのだろう。




そして気がつくと僕も泣いていた。



神社を出ると母さんはスピードを上げ走り出した!


なぜ急に走り出したのか理解不明だったが、


とりあえずぐっと痛さをこらえ裸足のまま走り出す!


だが裸足の僕の敵は痛さだけではなかった。





真夏だけにアスファルトが異常に熱いのだ。



もう痛いやら熱いやらでいろいろメチャクチャだ。


そんな僕を尻目に、母さんはどんどん離れていく。


そんな涙でぐしゃぐしゃの僕の頭に


1つの確かな答えが浮かんできた。




桃 「さ、さてはあいつ・・・



僕と一緒に走るのが恥ずかしいんだな!?


さきほども言ったが、母さんは札付きの見栄女王だ。


彼女はこんな変な走り方をしている僕と


一緒に走っている所を



近所の皆さんに見られるのが恥ずかしいのだ。



それに気がついた僕に、どうしようもない怒りがこみあげてくる。


桃 「待て・・・待ちやがれ!あのクソ蟹女!!!
   

いてっ!でも走るといてぇ!
   

誰か俺に力を・・・奴を仕留める力を・・・












僕は最後のコスモ(宇宙)をふりしぼり母さんを追いかける!




ハイヒールを履いて颯爽と走る40代の女性を



足をひきずり泣き叫びながら追いかける小学生、



皆さんはこれがどれだけ異常な光景かわかるだろうか?


アンビリーバボーにだってこんなすごい話はない。


さて、コスモ全開で母さんを追いかけるが


距離はいっこうに狭まらない。


ハイヒールのくせに、奴はまるでカモシカようだ。


やはり先に病院の入り口に着いたのは、母さんであった。


ほどなくして、僕にも病院の入り口が見えてくる。


そして入り口には、手をぐるぐる回している母さんがいる。


この時、初めて僕は殺意というものが芽生えたのを感じた。


故に今の僕は彼女に何をするかわからない状態である。


もし母さんが僕の射程に入ったら


間違いなくペガサス流星拳を叩きこむだろう。


積年の恨み・・・今ここではらしてくれる!


そんなことを考えていた僕も、やっとこさ病院の入り口に到着。


ペガサス流星拳を母さんに叩き込む絶好のチャンス到来である。


母 「ちょっと、遅いじゃないの!」


桃 「ハー・・・ハー・・・おい、母さん」


母 「なに?なによ?」


桃 「僕さ・・・僕は・・・










診察した結果、やはり親指は見事なまでに骨折していた。


医者がレントゲン写真を見ながらこう言う。


医者 「ん〜やっぱり折れてますね。ほら、これ。わかるでしょ?」


母 「そうですね、折れてますね」


桃 「・・・」


医者 「でもね、ちょっとおかしいんですよ。
    

折れてるのは折れてるんですが
    

どうも見た感じ炎症の度合いが普通じゃないんです。
    

ねぇ、ぼく?折った後に何かしなかった?」


桃 「それは・・・僕は・・・」


母 「ええ、それはその子が勝手に走り回ったせいなんですよ。
   

ほんと昔っから落ち着きがなくて困ります・・・おほほ♪」


桃 「ええ!?勝手にって・・・だって!それは母さんが・・・」


母 「母さんが・・・なによ?(怒)」


桃 「いや・・・だからあれは母さんが・・・」


母 「だから母さんが何!?(激怒)」


桃 「う・・・それは・・・ぼ、僕が・・・
   



【2005.10.24 Monday 02:24】 author : 桃忍者
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