雨でも枯れ木に咲かそうティッシュの花 〜2005.09.28〜
 
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【2009.05.26 Tuesday 】 author : スポンサードリンク
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傘の下の君に告ぐ (第1話)
ポツポツポツ、ザー・・・


桃 「・・・あ、雨だ」


こんにちは、桃忍者です。


時に天気予報とはあてにならないモノである。


それを信じたせいで、傘を持ってきてないじゃないか!


教室窓際の席に座っていた僕は、カレーを食べるのをやめ


誰もいない校庭に目を向けながら、そんなことを考えていた。


ここで1つ、この「カレー」について補足をしたいと思う。


僕が通っていた高校の購買部は変わっていた。


購買部のシステムは3時間目までに


クラスに配布されているメニューにチェックをし、


それを日直が事務局にもっていく。


ちなみにメニューには、やきそばパンや


コロッケパンなどのパン類しか記載されていない。


ここまでは普通である。


だがある時、好奇心旺盛な友達がそのメニュー下の空欄に






ふざけて「牛丼」と書いた。



すると本当に牛丼がやってきたのである。


これには、流石のドラエモンも真っ青だ。元から青だ。


でもキンニクマンは大喜びだと世間は言う。


とにかくまぁ・・・


それからというもの、みんなはやりたい放題であった。


メニュー用紙に「カレー」や「カツ丼」を書くのは当り前。


ひどい者は






「うまい棒」や「チョコバット」と書く始末。



だが・・・


それでも来る。


「うまい棒」も「チョコバット」も注文通り来るのである。


これにより、購買部は大人気。


そして僕は今日もまんまと


人気裏メニューの「カレー」にありついたというわけだ。


そんな「カレー」のことはさて棚の上に置き、


ザー・・・


その日、雨の勢いは激しかった。


でもきっとこの雨は「通り雨」。帰る頃には止むだろう。


比較的「楽観主義」に属する僕は、そう思った。


だが


ドザー!


僕が帰る時、雨はその勢いを増していた。


金などケチらず、傘を買うべきだろうか?


僕は今にも落ちてきそうな灰色の空を見上げる。


桃 「・・・」


いや、傘なんぞ必要ない。


なぜなら僕は






カエルの化身だからである。



確かに側面から見れば、僕は申年だ。


故に「サルでナル」みたいな一面もある。


しかし、容姿はどうかといえば


ガチャピンとカエルの遺伝子操作から生まれた亜種だ。


つまりガチャピンとカエルのキメラ・・・


言うなれば






「ガチャエル」



桃 「・・・」


でも正直に言うと


「ガブリエル」みたいで、ちょとカッコイイ。


そんな僕は雨を見る(浴びる)と


体内を駆け巡っている緑の血が温度を上げる。


そして雨の勢いが強ければ強いほど、


その温度は上昇し、両生類の性が僕を支配する。


あの日の豪雨は、僕の血を沸点まで到達させた。


だから僕は


駅まで走りだした。


あの日から8年経った今でも、僕は思う。


この日、もし雨が降らなければ


もし僕が傘を持っていたのなら


「彼女」には会わなかったのだろうか。


そして「彼等」にも出会わなかったのだろうか。


延いては「あの子」を持ち帰ることさえも・・・


雨の風景と草が蒸れたような生臭い匂い、


それは僕に「あの日の記憶」を呼び起こさせる。


雨は・・・降り出した。




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さて、今年一作目となる長編の始まりです。いやー久々だなと。
それと前回記事のコメント返し、遅れます!
【2007.01.10 Wednesday 17:13】 author : 桃忍者
| 傘の下の君に告ぐ | comments(18) | - |
傘の下の君に告ぐ (第2話)
ペタペタ・・・


こんにちは、桃忍者です。


豪雨の中、僕は初めの一歩を踏み出す。


ドザー!


もちろんのこと、一瞬にして全身が濡れる。


僕は今自分がここにいて、生きていることを


槍のような雨を降り注がせる空に、手を掲げて感じ取る。


はたから見れば






何かのプロモーションビデオである。



もっと言えば






ただの馬鹿である。



そして摂取量を超える雨を浴びた僕は


体内を駆け巡る緑色の血が騒ぎだし、暴れ出す。


それにより


ペタペタペタタ・・・・




ペタペタタタタタタッ!



僕は狂ったように走り出した。


これぞ青春。


そしてその青春の末路は






ペタペタタタタタッ、ズルンッ!



ぬかるみに足をとられバランスを崩す。


そして






バシャッーン!



水溜りに落ちた。


桃 「・・・」


白のワイシャツが茶色の泥水に染まり


傘をさして歩く周りの人間は僕を指差し嘲笑した。


桃 「・・・」






なんだよ、この末路。



そんな時だった。


Y 「おい桃、大丈夫?」


地面から見上げたそこには


桃 「・・・あ、Y・・・さん」


Yさんという女の子が傘をさして立っていた。


Y 「何やってんだよ」


桃 「何って見れば分るでしょ・・・こけたんだよ」


Y 「それは分るよ。何で立たねえのって聞いてんの」


桃 「あ、そっか」


僕は泥だらけの体を起こし、立ち上がる。


Y 「何でそんなとこでこけんだよ」


桃 「・・・はは」


Y 「てか、あんた傘は?」


桃 「持ってない」


僕は短くそう答えた。


Y 「ふーん」


彼女はたいして興味もないそぶりをした後、


自分のさしている傘をクルクルと回した。


「なんだか子供みたいな仕草をするんだな」


僕はそのクルクルを見ながらそう思っていた。


桃 「・・・」


Y 「一緒に帰る?」


桃 「ええ!?あー・・・うん、別にいいけど」


Y 「おい、『別に』ってなんだよ」


桃 「あ、いや帰る。一緒に帰ろうか」


Y 「うん」


雨の中、2人は駅に向かって歩き出す。


彼女は・・・確か僕の左を歩いた。


実をいうと、この時の僕はひどく緊張していた。


言う必要は全くないが、マキハラ的に言うなら


「左に少し戸惑っているよ」僕はそんな状態であった。


どうして?


ひょっとして彼女のことが好きだから?


そう思った方もいるのだろうか。


だがそれは違う。


実はこのYさんという子は






暴走族の総長の彼女なのだ。



雨は・・・勢いを増していく。




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【2007.01.14 Sunday 17:12】 author : 桃忍者
| 傘の下の君に告ぐ | comments(16) | - |
傘の下の君に告ぐ (第3話)
僕にはよく分らなかった。


こんにちは、桃忍者です。


それはきっと皆さんも同じだと思う。


僕みたいな日陰の人間がどうして


暴走族の総長の彼女と一緒に帰る関係なのか?


そもそも、どうして2人は知り合いなのか?


彼女と僕は学科も違うし、共通の友人もいない。


共通点など、ただ通う高校が一緒だった事くらいだ。


だが僕等は出会い、知り合った。


彼女がどうして僕に興味を持ったのか?


今になっても全く理由が分らない。


そんな彼女と初めて出会ったのは、今日と同じ雨の日だった。


ザー・・・


僕は窓から雨を弾いているB棟を、呆然と見ていた。


M 「・・・おい、桃。おまえも少し手伝えよ」


桃 「ああ?雨の日は気分がのらないからパス」


M 「はぁ〜、みんなはこうやって手伝ってんのに」


桃 「・・・」


この時、僕等はA棟の教室で学園祭の準備をしていたんだ。


しかし僕はそれを手伝わなかった。


別にたいした理由なんかなかったのだが、


みんなで無理に何かを一緒にして


成功だか失敗だかして、無理に感動することが


オ○ニーみたいで気持ち悪かった。


何も学校に来てまでそんなことしなくとも


オ○ニーなら家で欠かさずやっています。


そう地の果てまで届く声で主張したかったが、


やはりその主張が市民権を得ないことなど僕は知っていた。


M 「なぁ、Oちゃんからもコイツに手伝えって言ってやってよ」


桃 「・・・」


O 「ていうかさ、桃君はどうして手伝わないの?」


クラスでも可愛いと言われているOちゃんが僕にそう尋ねた。


そのウルウルした瞳を見ながら僕は


「ところでOちゃんはオ○ニーしてるの?」


そんなことをただひたすらに


もうこれ一筋に考え、雨をはじくB棟をぼんやり見続ける。


すると次の瞬間、僕の目の端がB棟のある教室を捉える。


桃 「・・・(あれ・・・?女の子が手をふってる)」


文字通り、女の子が手をふっていた。


おまけに彼女の視線は、僕に向けられているようだった。


僕は1度、後ろを向いて


僕の他に誰かいないか確認する素振りをする。


「手をふりかえしたら、実は僕じゃなかった」


そんな大惨事は御免だからである。


だが窓の周りには、僕以外に誰もいなかった。


僕はかなり控えめに手をふりかえしてみる。


すると、それを見た彼女は


ちょっと飛び跳ねて笑った。


それは何だか・・・とても可愛らしい仕草だった。


僕はただひらすらに混乱した。


僕はとりわけモテたわけではないし、


もちろん異性の目をひくタイプでもない。


確かに28キロの減量(というかただの栄養失調)により


中学生の時よう、ひどく太ってはいなかったが


それでも僕に興味を抱く女性はめずらしかった。


最初は・・・そうだな。


僕の友達に興味があるのだと思った。


僕はいつも4人グループで行動していたのだが
(関係ないけれど、血液型がみんな違った)


その4人の内、僕以外の3人は校内で超が付くほど有名だった。


3人とも「○○科の○○君」で名が通ったし、


僕よりずっとかっこよくて、喧嘩が強くて、面白かった。


だから分らない。


どうして僕に手をふったりしたのかが。


きっとあの3人の誰かと「御近づき」にでもなりたいんだろう。


僕がそう想像してしまうのも仕方なかった気がする。


実際にそういうことがよくあった。


たとえば・・・


女 「あのー、桃さんってTさんとお友達なんですよね?」


桃 「え?・・・ああ、まぁそうだけど・・・何?」


女 「ああ!やっぱりそうなんですか!


あのー私、Tさんかっこいいなと思ってて


1度話したいんですけど、イキナリ声かけても大丈夫ですかね?」


桃 「・・・大丈夫だと思うよ」


女 「ほほほほんとですか!?


じゃあ今度話かけてみます!ありがとうございました!」


桃 「・・・」



これでは道化だよ。


いっそのこと


「ちなみにTってオ○ニーばっかしてるんだよ」


そこを一押ししたかったが、流石にそこまで僕は落ちちゃいない。


だがそこまで僕が落ちかけてしまうほどに、


僕の周りにいる3人の友達は「カリスマ」だった。
(関係ないけど、みんな僕よりチ○コが大きかった)


いや、むしろ「カリスマ」どころか「スマスマ」だ。


ちなみに僕は「ぷっスマ」である。


しかしまぁその雨の日からというもの、


僕とそのB棟の彼女(つまりYさん)は少し変な関係になった。


お互い見かけると手をふりあうという、変な関係。


もっと変なのは、話したことがないままだったことだ。


本当に「ただ手をふりあうだけ」なのだ。


結局、僕は彼女の声すら聞いたことがないまま


半年という時間を過ごし流してしまう。


そんな彼女の声を聞いた、というか初めて話をしたのは


出会いから半年後、高校2年生の2月14日だった。




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前記事のコメント返しちょっと遅れます!申し訳ない!
【2007.01.17 Wednesday 15:28】 author : 桃忍者
| 傘の下の君に告ぐ | comments(17) | - |
傘の下の君に告ぐ (第4話)
好きなんですとか、義理ですけどとか、


俺はもらえただとか、僕はもらえなかっただとか、


所謂、一部の若人が浮かれ喜び、


一部の若人は奈落に沈むがごとし2月14日。


こんにちは、桃忍者です。


それは僕の友達3人が


とても忙しそうに過ごす忌むべき日である。


だってだからそんな日だから。


僕は教室で


「実はチョコレートアレルギーなんだよね、僕」


そんな大嘘を床にブチまけていた。


すると


「おい、桃!」


突然、僕を呼ぶ女性の声がした。


ふりかえると、そこにはYさんが・・・!


驚いたなんてものじゃない。


確かに顔見知りではあったけれど、


話したことが1度もない人が僕の名を叫ぶんだ。


しかも2月14日に。


でも理由なんて分っているよ・・・。


僕の友達に「チョコを渡してくれ」という件に決まっている。


この日一日は






何かホントそればっかりしていた。



だから僕はひどく無感動に立ち上がり、Yさんの方へ行く。


2人は教室のドアを抜け、階段の所まで出た。


すると彼女は紙袋からチョコを取り出し、


それを僕にさし出しながらこう言った。


Y 「はい、これ」


桃 「ああー、チョコね。んで?3人の誰に渡すの?」


Y 「3人?あ?誰だよそれ」


桃 「え?僕の友達に渡すんじゃないの?」


Y 「は!?おまえ何いってんだよ。おめーにやるんだよ」


とにかくもうこの一言には驚いた。


こ、こんな駄目な僕に


チョコをくれるなんて・・・とってもうれしいよ!


桃 「・・・」


何てのは嘘だ。


実はこう思った。






なんて口の悪い女だ。



だって初めて話した相手を「おまえ」呼ばわり。


ファーストコンタクトですよ!?流石に「おまえ」はないだろ!


なんと礼儀知らずの小娘かっ!


お乳が少し大きいからって自惚れおってからに。


だが礼儀知らずなお乳にですら、揉み返すのが桃忍道。


間違えた、礼儀で返すのが桃忍道。揉みたい。


だから僕は言うんだ。


桃 「揉みたい」


桃 「ええ!?僕に!?そっか・・・あ、ありがとう」


Y 「それ・・・い、一応自分で作ってみたから」


桃 「へぇーうれしいよ、普通に」


Y 「おい『普通』って何だよ」


桃 「あ、いや・・・うれしいです、すごく」


Y 「そうだ、最初からそう言えばいいんだよ」


桃 「・・・」






なんか怖いんですけど、この子。



だがそのことに対して


僕が納得するのに時間はかからなかった。


ある日、友達が教えてくれたのだ。


M 「おい桃、あのYって女なんだけどさ」


桃 「え?Y?ああ、Yさんがどうしたの?」


M 「あの女って○○っていう族の女なんだってよ」


桃 「ええ!?それやばいじゃん・・・」


M 「しかも総長の女らしい」


桃 「ええええ!?・・・どどどどどうしよう」


M 「どうしようって別に食ってないんだろ?」


桃 「まぁ・・・それはそうだけど」


M 「じゃあ平気だよ」


桃 「・・・」


本当に平気か?


○○って結構有名じゃないか。


僕は・・・チョコ一個で死ぬんじゃないか?


ある日、総長が来て


総長 「おまえ俺っちのハニーからチョコもらったっちゃろ?」


桃 「いえ、あれはチョコではなく甘い固形物です」


総長 「固形物、許さん!オレッち許さんばい!」


桃 「ぎゃぁー!」


嗚呼、考えるだけで恐ろしい。


そしてその不安は解消されることはなく、3ヶ月という時が流れた。


流れて・・・問題の今日である。


この豪雨の中、僕は総長の彼女と一緒に歩いている。


雨はまだ上がらない。




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【2007.01.20 Saturday 17:54】 author : 桃忍者
| 傘の下の君に告ぐ | comments(22) | - |
傘の下の君に告ぐ (第5話)
僕は豪雨の中をYさんと一緒に歩いていた。


・・・と話を続ける前に、言っておきたいことがある。


どしゃぶりの雨の中、


1人は傘を不所持で、もう1人は所持。


そりゃもう=相合傘


こうなって当然だと僕だって思う。


だが現実においてYさんは僕と相合傘をしてくれなかった。


疑問、激しい疑問。


その時の僕といえば、


Y 「・・・」


黙って歩くYさんを見ながら


「僕のことあまり好きではないのかな?」


そんなことを考えたり、


ユッサ、ユッサ、


桃 「・・・」


むしろ歩くたびに揺れてるY胸に夢中であった。


重力最高。地球は青いどころか重かった。


こんにちは、桃忍者です。


とにかく僕は非常に戸惑っていた。


それは胸の大きさにではなく、


考えても、考えヌイても


この娘と何を話していいのかサッパリ分らないのだ。


考えてみてほしい。


Yさんは総長の彼女さんなのだ。


そりゃあ、浮かぶ会話なんて






「最近の抗争はどうですか?優勢ですか?」



そんな類のものしかない。


すると戸惑う僕を置いて、彼女が話し始めた。


Y 「あんたさー、何で傘もってないの?」


桃 「あ、それは天気予報を信じたからかな」


Y 「でも無いなら買えばいいじゃんか」


桃 「いや、どうせ無いなら濡れちまえ!みたいな」


Y 「あんた馬鹿じゃない?てか絶対馬鹿だろ」


桃 「・・・」


やっぱり怖いよ、この子怖いよ。


そんな恐怖心からだっただろうか?


僕は心にも無い台詞を口の端にのせてしまう。


桃 「か、かわいい傘だね」


Y 「ああ、これ?最近買ったんだけど、


まぁ自分でも気にってるんだよ。


だからちょっと雨が降るのが待ち遠しかった」


桃 「待ち遠しい?・・・なんか小学生みたいだね」


Y 「・・・は?うるせーよ、おまえ」


桃 「あはは・・・」


この時、僕は彼女の表情を見逃さなかった。


気のせいかもしれないのだが、彼女の頬が少し赤くなった気がする。


も、もしかして






照れてるの?



なんだよ・・・


意外と可愛いじゃないか。



ただ・・・


総長の女ってとこを除けばですけど。


だがそれにしても彼女が気に入ってるというこの傘。


見れば見るほどあれだな・・・。






変な傘だ。



黒の下地に、赤い薔薇が描かれている。


一体どこでこんな傘を買うのか分らない。


桃 「その傘の花は薔薇なの?」


Y 「見りゃ分るだろ、そうだよ」


桃 「やっぱそうなんだ。でもなんかあれだね・・・







『X JAPAN』みたいな傘だね」



Y 「何だよ、その『X JAPAN』って」


桃 「ええ!?知らないの?」


Y 「・・・知らない」


桃 「バンドだよ、すごい有名な。そんでさ、


彼等の歌で『X』って歌があるんだけど、そのサビがね


『X!感じてみろー!X!叫んでみろー!』


ってやつなのね。聞いてる方はもう


『それセッ○スのことだろ!』みたいな、ははっ!」


Y 「・・・」


桃 「み、みたいな・・・まぁそんなバンド・・・です」


Y 「・・・」


ますます分らないよ。


この子はどうして僕と知り合いになろうとしたのか。




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【2007.01.25 Thursday 17:55】 author : 桃忍者
| 傘の下の君に告ぐ | comments(20) | - |
傘の下の君に告ぐ (第6話)
桃 「そういえば、Yさんって何駅だったっけ?」


Y 「○○○駅だよ」


こんにちは、桃忍者です。


大雨の中、歩き続けること15分。


ようやく駅に着いた僕とYさんは


同じ電車に乗ってそれぞれの家路に向かっていた。


桃 「○○○なら、僕の3つ先だね」


Y 「うん」


桃 「・・・」


Y 「・・・」


まぁ電車はそんなに混んではいなかった。


空き席もちらほら見受けられたし、正直座りたかった。


なぜなら足が痛かったからである。


どうやら転んだ時に擦り剥いたようだ。


でも座ってはいけない。この水溜りに落ちた


泥だらけの体で座っては、椅子が汚れてしまうからだ。


ただでさえ、こんな格好で乗ってることで


周りの乗車客から白い目で見られている・・・。


だから座るわけにはいかなかった。


・・・ふと、僕は何かを思い出したように


右のズボンの裾を上げて、傷を確認してみることにする。


桃 「・・・」


意外と派手に擦り剥いているじゃないか・・・。


すると


Y 「別にたいした傷じゃねーから、平気だろ」


桃 「・・・」







それはあなたの尺度だ。



抗争とかそういう生活に無縁な僕には


これはたいした傷なんだ!ちっとも平気じゃない!


でも僕だって男の子である。


だから言ってやった。


桃 「ふっ・・・そうさ平気さ」


見たか、この男気。


でも






Y 「はっ、当たり前だろ」





失笑された。


そして、ここからYちゃんが語り出す。


Y 「あたしの彼氏なんてよー、


こないだ○○って族に不意打ちされて(以下省略)」


桃 「・・・」


Y 「それでやられっぱなしじゃあれなわけだろ?


だから○○の集会場に鉄パイプ持って(以下省略)」


桃 「・・・」


Y 「それで一番ひどかったのがよー(以下省略)」


桃 「・・・」


痛いよ。


僕等を見る乗車客の目が。


そりゃそうだ。


乗客だって(僕を含めてだが)


そんな抗争話を聞かされたのでは、生きた心地がしない。


だれか彼女を止めてくれ。


彼女の「武勇伝」を止めてくれ。


そりゃもう彼女の語る武勇伝は


オリエンタルラジオの武勇伝とは格が違う。


彼女が語っているのは本物の「武勇伝」なんだ。


事実、笑える所なんて1つもなかった。


アナウンス 「次は○○〜○○〜」


おお、これは天の助けか。


やっと僕の最寄り駅に着くようだ。




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前回の記事のコメント返しは家についたらすぐします。
なんとオ○ニーより前にします。え、えらい・・・!
【2007.02.14 Wednesday 12:03】 author : 桃忍者
| 傘の下の君に告ぐ | comments(21) | - |
傘の下の君に告ぐ (第7話)
ガタンガタン・・・キキー・・・


こんにちは、桃忍者です。


それはYさんの武勇伝も架橋に入る頃だった。


幸運にも電車が僕の最寄り駅に到着した。


桃 「あ、ついた」


Y 「あれ?もうついたの?」


桃 「うん、もう○○駅だよ」


プシュー・・・


待ちに待ったとばかりに電車のドアが開く。


さぁ・・・僕よ・・・










桃 「じゃあ、Yさんっ!また学校で!!!」


Y 「・・・おう」


僕は短い挨拶をして、逃げるように電車を降りた。


すると


Y 「おい、桃」


桃 「え?」


Y 「これ」


そう言いながら、彼女が僕に何かを投げた。


桃 「わっ!?・・・」


彼女が僕に投げ渡したのは






「黒い傘」「黒いハンカチ」



桃 「・・・いや、これはちょっと受け取れないよ。


雨止んでないだろうから、Yさん帰り困るでしょ?」


Y 「うちは駅から近いから大丈夫だよ」


桃 「いや、でも・・・」


プシュー・・・


まるで電車が僕らの会話を閉ざしたいかのように


無常にもドアは閉まり、電車はゆっくりと走り出す。


そうだ。彼女は・・・手をふっていた。


最初に出会った頃と同じように手をふっていた。


電車と共に、ぼんやり小さくなっていく彼女。


僕はその姿を馬鹿みたいに、ただ見ていた。


桃 「・・・」


Yさん・・・


ねぇYさん!


あなたは、あなたはどうして・・・!






相合傘をしてくれなかったんだ。



僕はあの時ずっと思っていたよ。


僕がひどくズブ濡れになっているのに


どうしてこの人は自分だけ傘をさしてるんだろうって。


右側の人間が雨の直撃を受けてるのに


自分だけ傘をさしてるとはどういうことだって。


その切なさから、こんな不順なことまで思ってしまってたよ。






どんな神経してんだ、この豊乳。



でもそんな不埒な思いはどこかへ消えてしまった。


きっとYさんは「相合傘」をしたくなかったんだろう。


考えてみれば彼氏がいるんだし、それは当然なのかもしれない。


要するに彼女はあまりにも硬派なだけなのだ。


その反面、とびっきり優しい子でもあるのだろう。


今の僕なら素直にこう言える。


Yさん、傘を貸してくれてありがとう。


いや、でも正直に言うとさ







この「XJAPAN傘」はちょっと・・・。



これを差して自転車をこぐ勇気が


僕にはない。


僕はハンカチをカバンの中に入れ、


傘をしっかりと持ちながら改札を抜ける。


そして外に出ると・・・


ドザー!


なんと先ほどと変わらない豪雨であった。


まるで雨雲が僕と一緒に移動しているような、


この不条理はそんな錯覚さえ起こさせた。


そして僕は、


またも走り出す。


傘をささずに、走り出す。


傘を持っているのに。


雨はそんな肝っ玉の小さい僕を


まるで責め立てるように激しさを増していった。


実は物語はここからなのである。



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でも明日は気分的にオ○ニーしてからします。
【2007.02.21 Wednesday 00:59】 author : 桃忍者
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傘の下の君に告ぐ (第8話)
駅の自転車置き場までは一直線だ。


こんにちは、桃忍者です。


周りの人間は不思議そうに僕を見ている。


考えてみれば当たり前かもしれない。


傘を持ちながら豪雨の中を、傘を差さずに疾走する高校生。


周囲の人間が目を疑うのも僕は頷ける。


だが・・・おまえらは知らないんだ。


僕のこの気持ちを。


そうだよ、


こんなXJAPAN傘なんてさせるか。


当然のことながら傘を差さずに走ったので、


せっかく少し乾いた服がまたズブ濡れになった。


シュタタタタタッ、


それでも雨に怯むことなく、走り抜ける僕。


そして今度は転ぶことなく無事に自転車置き場に到着。


豪雨で視界が悪い中、僕は急いで自転車の鍵を外し


仮面ライダー顔負けの勢いで、自転車にまたぎ乗る。


すると












桃 「ばうあっ!」




別にイナバウアーは関係ないのだが、僕はそう叫んだ。


何故?


そう何か・・・何かが勢いよく刺さったのだ。


もちろん「ケツ」にである。


いや、ケツと言うのは正確ではない。


汚いことを言ってしまってもうしわけないが、


ケツの穴にピンポイント爆撃である。


一瞬、痛みと驚きで自転車から飛び降りそうになったが、


冷静沈着な僕は


桃 「・・・はうっ」


あまりケツを刺激しないようゆっくり自転車を降りてみた。


するとどうだ?






サドルがない。



この出来事にあまりに驚いた僕は


桃 「マウアッ!?」


ついついそう叫んでしまった。


だが別にジェリド・メサは一切関係なくて


唯単に「まさかっ!?」を噛んだだけの話である。


それにしても一体どういうことだっ、これは!


自転車を盗まれたという話はよく聞くが、


サドルを盗まれたなんて話は聞いたことがない。


だいたい何でサドルなんか盗むのだ?


この広い世の中には


サドルを集めている人がいるのだろうか・・・いや、ありえない。


では僕と同じように、


サドルが盗まれたから僕のサドルを盗んだのか!?


それなら納得できる・・・いや、でも待てよ。


そうするとその人のサドルを盗んだ人は、なんのために盗んだのだ?


少なくとも最初にサドルを盗んだ奴は


サドルが盗まれたから盗んだのではなく


サドルが欲しくて盗んだということになる。


これは紛れもない事実で、混じりっけない真実だ。


ということは、やはり世の中にはいるのだ・・・


人呼んでサドルマニア・・・






通称サドラー。



そんな止めど無いことを考えて立ち尽くす僕。


雨は一向に激しさを増す。


そして僕は鈍色の空を少しだけ見上げた後、




隣の自転車のサドルを盗んだんだ。




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【2007.02.26 Monday 18:10】 author : 桃忍者
| 傘の下の君に告ぐ | comments(21) | - |
傘の下の君に告ぐ (第9話)
僕は罪を犯してしまったのかもしれない。


こんにちは、桃忍者です。


「例え自分にどんな不幸が降りかかったとしても


他人を巻き込んではいけないのですよ。いいですか?桃君」



昔、社会科のT先生に僕はそう教えられた。


T先生、僕はあなたの「教え」を破りました。


だから咎人(とがびと)と呼ぶなら呼んでくれ。


しかし言わせてもらえば


僕のケツの御穴はさっきのピンポイント爆撃で、


サドル無しに耐えられるほどのパワーが残ってないのだ。


まるで僕の穴が「キムチキムチ!」と叫んでいるようだ。


こんな状態。まぁ法的には「緊急避難」に該当するはずである。


だいたいだ・・・


こっちは「初体験(バージン)がサドル」そんな残念なことになったんだ。


おまけにあまりの急な角度で入ったため、


さっきからキムチキムチ!が止まらないくらいひどいんだ。


他人のサドルくらい盗んだってバチなんて当たるものか!


僕は勢いよく罪悪感を水溜りに投げ捨て、


ムギュムギュッ!


他人のサドルをはめて自転車をこぎだした。


シャンシャンシャン・・・


桃 「・・・」


最初は他人のサドルに座るということが


ちょっと気持ちの悪いものだろうなと思っていた。


しかし






これが意外といい。



サドルマニア、通称サドラーの気持ちが少しだけわかった気がする。


奴はこうやって毎日毎日、


違うサドルの気分を味わっているのだろうか。


僕は自転車をこぎながら考えを巡らす。


例えば、そうだな・・・。


他人のサドルを盗んで座ってはこんなことを考えるのかな。


昨日のサドルは


あの女子高生が座ってたサドル。


今日のサドルは


あのOLさんが座ってたサドル。


明日のサドルは


あの新妻が座っていたサドル。


きっと奴はどっかから自転車の所持者を覗いていて、


今日も「サドル定め」をしているに違いない。


いや、でもそうなるとどうだ。


僕のサドルを狙ったのは何故だ?


ま、まさか!?


僕の「でん部」を気に入ったのか!?


くそっ、なんて物好きな犯罪者なんだ!


いや、そんなことより






犯罪以前にホモじゃないか。



そりゃあ「女性のサドル」なら僕にだって理解できる。


そう理解でき・・・!?い、いかん。


危うく「変態の域」を凌駕するところであった。


それに気がつくと同時に


ポツポツポツ・・・


僕は豪雨が小雨に変わっていたことに気がつく。


ここまで濡れてしまってからでは、今更に他ならないが


それでも小雨に変わってくれた方が、僕にとっては吉だ。


そんなことを考えている時であった。


自転車をこいでいる僕の耳に人の声が聞こえた。


「ちょっとちょっと、お兄さん」


自転車を止めて振り返ると、男女の6人組がいる。


「なんだ、また道を聞かれるのか」


僕はそう思った。


実は僕は人によく道を聞かれる習性がある。


出かける度に


「××はどこですか?」


「××に行くにはこの道でいいんですか?」


不思議なことに、そんなことを度々きかれる。


桃 「また道聞かれるのか。やれやれだぜ・・・」


そんな承太郎と化した僕に


男女6人組の1人が近づいてきてこう言った。






男 「おにいさんさ、今お金もってる?」



しげちー!




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【2007.03.01 Thursday 18:05】 author : 桃忍者
| 傘の下の君に告ぐ | comments(13) | - |
傘の下の君に告ぐ(第10話)
「おにいさんさ、今お金もってる?」


拙者、いとウカツなり。


こんにちは、桃忍者です。


僕はすっかり忘れていたんだ。


確かに僕はよく道を聞かれる習性だけど、


よくカツアゲされる習性も持っていることを。


普段なら「野生の勘」で気がつくはずだった。


奴等が道を尋ねる一般市民などではなく










しかし、この日の僕はいろいろありすぎて


頭の中が大混乱していた。だから見誤った。


ちなみに敵は男が4人、女が2人。


勝てるか以前に、逃げられるかも怪しい状況である。


そして男2人が僕に歩みより、こう言う。


男 「俺達さぁー、タクシーで帰りたいんだけど


金ないんだよね。だからくんない?」


桃 「・・・」


・・・くんない?


なんだこいつは。


「くんない?」とは一体全体どういうことだ。


それが人にモノを頼む態度か!


普段は温厚な僕もトサカにきたので言ってやった。






桃 「僕今、お金もってないんです」



いや正直、これが精一杯だった。


だいたい僕は4対1の闘いを制するほど強くもないし、


勝ち目のない闘いを挑むほど無謀な男でもないのだ。


それに今の僕は・・・


ケツがキムチというハンデを背負っていた。


こんなに運がないんだ、どうか逃がしておくれよ!


だが彼はそれに納得しなかった。


男 「ていうか、ないっていってもさ〜


少しくらいあるでしょ。とりあえず財布みしてよ」


桃 「・・・」


彼のよみは正しい。


実は僕は少しくらいお金を持っていた。


「もう駄目か・・・」そう思った時


気まぐれでイヤラシイ女神が僕に微笑む。


なんと右手の道からパトカーが近づいてくるのだ!


無論のこと、一瞬にしてカツアゲ集団は無言になる。


いっそあのパトカーに「助けて!」と叫びたい。


だが線の細い僕は声を出すことができず、


心の中で助けの言葉を叫ぶことしかできなかった。


桃 「止まれ!止まってくれー!そしてできればミニスカポリス」


いや、だが流石にそこまでは望むまい。


普通でいいんだ、普通の警察官でいい。


とにかくパトカーを止めて、こっちに来てくれ。


だが無常にも僕の願いはスルーされるかのごとく、


パトカーが僕と野党の群れの横をすり抜けていく・・・


とその時、


キキー・・・


桃 「!?」


ガチャッ、


起死回生。パトカーが止まり、警察官がドアを開け降りてきた!


桃 「な、なんとぉっ!?」


何かの書類を持ちながらこちらに向かってくる二人の警察官。


「ごくりっ・・・」


男の1人が僕の隣で深く唾を飲んだ。


その音に共鳴するかのごとく、今度は僕の喉が


「こきゅっ!」


何故か人間離れした喉を鳴らした。


警 「ちょっと君たち、いいかな?」


男 「は・・・はい」


桃 「・・・こきゅっ!」


しまった。喉がまた変なタイミングで鳴ってしまった。


警 「・・・」


するとその警察官は僕に目を向け


何かを考えているような、そんな素振りをしたんだ。




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【2007.03.04 Sunday 20:23】 author : 桃忍者
| 傘の下の君に告ぐ | comments(14) | - |
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